眼底出血とは何ですか?原因と症状を理解しよう

眼底出血という名前は、多くの人が聞いたことがあると思います。しかし、具体的に何を意味するのか、どのような原因や症状があるのかについては、詳しく知らないかもしれません。ここでは、眼底出血について分かりやすく説明します。

眼底出血とは何ですか?

眼底出血は、目の一部である「眼底」に血液がたまる状態を指します。眼底は、網膜や視神経など重要な構造を含んでおり、出血が起こると視覚に影響を与える可能性があります。眼底出血は、眼底写真を撮影すると赤い斑点や血のにじみとして確認できます。

眼底出血の典型的な症状とは?

眼底出血の場所や程度によっては、視力低下を来す事があります。「目がかすむ」という訴えで調べてみると眼底出血が見つかる事があります。また視力が低下していなくても、視野が欠けたような症状として出現することもあります。
 眼底の中心近く(黄斑部)に影響が出ると、物が歪んで見える場合もあります。また、黒い点や線が視野に見えるような飛蚊症の症状として感じる方もいます。
 しかし、全く無症状の場合もありますので、高血圧や動脈硬化、糖尿病などの全身疾患がある場合は自覚症状がなくても定期検査を受ける事が大切です。

眼底出血の主な原因は何ですか?

眼底出血の主な原因は、以下のような要因によるものです。

1.高血圧: 高血圧は、眼底の血管に負担をかけ、出血を引き起こす可能性があります。

2.糖尿病:眼底の血管が弱くなって眼底出血を生たり、網膜の血液のめぐりが悪くなったりします。

3.外傷: 目への外傷やけがが原因で、眼底出血が発生することがあります。

4.血液障害: 凝固異常や血小板の異常など、血液に関する疾患が眼底出血を引き起こすことがあります。

5.新生血管:病的な血管である新生血管が眼球内に出現し、破綻することで出血を起こす事があります。

6.加齢:後部硝子体剥離により、網膜が牽引された際に出血を起こす事があります。牽引が強いと、網膜裂孔を形成していることもあるので注意が必要です。

眼底出血の診断と治療方法

眼底出血の診断方法とは?

・視力検査:視力の測定を行い、視力低下の有無を確認します。

・散瞳薬を用いた眼底検査:瞳孔を拡大させる点眼液さし、専門の機器を使用して医師が詳細に眼底の状態を確認します。

・眼底写真:眼底の写真を撮影することで、網膜にある出血の状態を記録する事ができます。

・光干渉断層撮影(OCT):網膜の断層画像を取得し、異常や変化を評価します。

・血液検査:糖尿病や高血圧など、眼底出血の原因となる病態の有無を調べるために血液検査が行われる場合があります。

眼底出血の治療法とは?

出血の程度や場所によって、治療方法は異なります。出血が引くのを待つ場合や、レーザー治療を行う場合があります。網膜のむくみが強い場合や新生血管を抑えたい場合には注射を行う事もありますし、出血が高度な場合は硝子体手術が必要になる事もあります。

眼底出血の予防方法

1.健康な生活習慣の維持、高血圧や糖尿病の予防

・バランスの取れた食事

・適度な運動

・禁煙

2.定期的な眼科検診の受診

・眼底の健康状態を定期的に確認することが重要です。眼底検査によって早期の眼底出血の兆候を発見し、適切な処置を行うことができます。

3.内科管理

・軽度の眼底出血は自然吸収していきますが、内科管理を怠ると再出血を来す事もあります。高血圧や糖尿病などの内科管理は必ず並行して行う必要があります。

4.眼の保護

・目に外部からの衝撃や怪我が加わることを防ぐために、適切な目の保護を心掛けましょう。スポーツや作業時には適切な保護メガネやゴーグルを使用します。